奈良市の織物工場の見学
皆さまこんにちは。
今年は雪があまり降らないのですが、なんだか冷え込みが厳しく感じますね。
世間では、コロナウイルスが猛威をふるっておりますが、ダイワホーサンでは、検温と手洗い、十分な睡眠と栄養を呼びかけながら仕事に励んでいます。
お互い健康に注意して、頑張ってまいりましょう!
さて、年末も差し迫った12月22日に生地の織物工場へ見学に行きました。
その工場は、奈良県の西大寺の閑静な住宅街にあります。
工場の出入り口には、生地の縦糸を巻くための、とても大きな鉄芯がいっぱいあります。
工場からは、機織り機のにぎやかな音が聞こえており、そのあたりの風景に溶け込んで、なんとも言えない情緒が漂っています。
この工場は、大和織布有限会社(だいわおりふゆうげんかいしゃ)と言って、社長の野崎さんを中心に、伝統を引き継いだ新しい織物に挑戦されています。
野崎社長はとても気さくでお話上手であり、非常に楽しく工場見学をさせて頂きました。
大和織布有限会社 | 企業紹介 | 奈良県織物工業協同組合 (apparel-nara.com)
創業は、昭和23年と古く、工場の壁には昭和40年代に取り付けられた看板が、残されています。
この工場では、今どき珍しい、国産の麻糸を使った織物が作られています。
工場の中は、レトロでタイムスリップをしたような雰囲気が醸し出されています。
お昼の2時くらいだったのですが、工場の中は薄暗い柔らかな光が差し込み、歴史を感じることができます。
機織りの様子がとても面白かったので、野崎社長に快諾を頂いて、動画の撮影もさせて頂きました。
(Youtubeで動画をアップしましたので、こちらの動画をご覧ください)
機織り機が、勢いよく動いています。この日は、綿糸と麻糸を混ぜた織物を沢山作られていました。
金属の細長い板のようなものが、糸の動きに合わせて上下運動しています。
この板は、糸が無くなったときにストンと落ちて、織機を止める役割を果たしています。
動画の織機は50年以上昔のものですが、センサーがついた新しい織機よりも性能が良く、使いやすいのだそうです。
作りもシンプルで、修理がしやすいとのことですが、確かに昔のミシンも、便利な機能がついてなかったりしますが、修理しやすいですね。
野崎社長も、従業員さんと一緒に現場でお仕事をされています。
機械のことも良く知っておられて、働き者の社長さんですね(^^)
機械は大きいものは、なんと2トンもの重さがあり、場所を動かすときは大変です(@_@)
生地をつなぐときには、特殊なマシーンを使って糸と糸を結びます。
これまたレトロでかっこいいマシーンです!色もステキ!
水辺の少ない奈良県で麻糸を使った織物を作られるのは、珍しい事です。
以前、滋賀県に麻織物を買いに行ったとき、麻糸は切れやすいので、湿気を適度に含んだ地域で作られることが多いと聞きました。
そのようなわけで、滋賀県では、琵琶湖の周囲で麻織物を作られているようです。
出来上がった麻織物は、優しい自然の風合いで、水で洗うことで糸が締まって丈夫になるようです。
この工場では、麻で出来た布巾を作っています。
若草色と言って、奈良公園のイメージに似合うような伝統色であり、この布巾は、今、海外でものすごく人気が出ているそうです。
この日、一緒に見学に行ったのは、森庄銘木の森本専務と、ロート製薬の古野センター長です。
実は、今年からこのメンバーで、奈良の木と奈良の生地を使って、お客様に喜ばれる製品づくりのプロジェクトを立ち上げています。
森庄銘木さんがプロジェクトリーダーなのですが、こちらの会社は、ダイワホーサンの近くにある伝統企業です。
こちらの森庄銘木さんについては、次回の記事で紹介したいと思います(^^)
それでは、皆さま、さようなら。